更年期からのオプティマルヘルスに向けて

10月18日は「世界メノポーズデー」。そして18〜24日は「メノポーズ週間」でした。

明後日東京で日本更年期と加齢のヘルスケア学会 学術集会が開かれます。

「メノポーズ」とは閉経（12ヶ月以上の無月経）の事。

この前後の約10年を「更年期」と言い、人生のターニングポイントとなるのがこの時期です。

この時期いろいろな症状が出てくるのは、閉経に向け女性ホルモンが急激に減って来る事で自律神経のバランスを崩すためだと言われています。

個人差があり症状も様々な更年期症状。日常生活がままならない状態は更年期障害と言われます。

ちょうどこの時期、仕事や家庭の変化（昇進、子供の巣立ち、配偶者の転勤や退職など）や介護など親との関わりに変化が出てくる頃です。 

更年期症状はホルモンの急激な減少に加え、この様な社会的外的要因や性格も関係していると言われています。

ホルモンのバランスは40歳を過ぎると（早い人では30代から）揺らぎ始め、世に言う「更年期症状」は閉経前からすでに出てきています。

多くの若い人がその症状が更年期の症状だと気がついていないのが現状です。

軽いうちなら生活習慣を整え、バランスの良い食事を摂り、軽い運動をするだけでもスッキリする方もいます。

月経前に調子が悪くなる人はその時だけ漢方薬やエクオール含有食品（エクエル）を飲んでも良いかもしれません。

次第に月経が不安定になり定期的では無くなって来たら飲む期間を増やして調子を見ても良いでしょう。

それでもだんだん体調が悪くなって来たら婦人科を受診してください。

血液検査をしてあなたの女性ホルモンの数値を計り、どんな状態かを知ることが出来ます。

今はたくさんの対処方法がある事をご存知ですか？

漢方薬も専門の先生が症状に合わせて処方してくださいます。

ホルモン補充療法は微量の女性ホルモン（エストロゲン）を身体に補充する方法で、貼付剤や塗り薬など種類がいくつか有りあなたの生活に合わせたものを選べます。

頭痛やホットフラッシュ、手の関節の痛み、気分の落ち込み、不眠などが嘘のように消え「もっと早くから治療すれば良かった」というお話をよく聞きます。

エストロゲンは女性の全身に作用しつつがない毎日をサポートして来たのに、それが減少するという事は色々な所に支障が出て来て当たり前。辛い症状を今は我慢しなくても良い治療法があるのです。

人生100年時代を言われるようになり、閉経後をしっかり考えなければならない時代となりました。

今はアンチエイジング、ウエルエイジングから一歩進んで、オプティマルヘルスを考える時代となっています。

病気の治療や予防は当たり前、一人一人が自分の年齢や置かれた生活習慣の中で最善の健康を考えていくのが「オプティマルヘルス」です。

60代70代80代…それぞれの年代の自分自身に合った最高の「健康」を求めていく上で更年期の過ごし方は大変重要です。

急激な女性ホルモンの減少の後時期をずらして骨密度の減少、動脈硬化の可能性、脳への影響が出始めます。

更年期症状の治療はその時だけではなく、今後60歳以降の身体を守っていく上でも重要な治療となるかもしれません。

私達は人生50年で終わっていた頃とは違う、新しい考え方過ごし方を知る必要があるかもしれません。