更年期世代の体重と筋肉を考える

10/6の日本更年期と加齢のヘルスケア学会学術集会より、日本メディカルトレーニングセンター リソルクリニックの稲次 潤子先生の「更年期世代の体重と筋肉を考える〜ふさわしい運動・食事とは〜」をお届けします。

体重計の乗り方

最近の体重計は乗るだけで体組成を測る事ができるものもあります。

これは「生体電気インピーダンス法」という分析方法を応用しているからです。

インピーダンス法とは筋肉は電気を流しやすいという事を利用する方法で、そのため同じ体重でも筋肉の少ない人と多い人では数値が異なってくるのです。

筋肉が電気を流しやすいのは脂肪よりも、多くの電解質を含む「水分」を持っているためで、この「水分」の違いがデータに大きく反映します。

午後になると下肢に水分がたまり均一でなくある為朝と晩では値が異なります。

また暴飲暴食、二日酔いや激しい運動の後の脱水状態なども変化が大きくなります。

体組成計に乗るタイミングは

  • 起床直後・運動直後・食後・入浴後を避けること
  • 毎日決まった時間に測定すること

がお勧めです。

女性はメタボよりロコモ

下肢の筋肉はどこよりも先に落ちて行きます。

女性は特にメタボよりサルコペニアや骨粗鬆症などのロコモを注意しなければいけません。

サルコペニアとは筋肉量の低下、筋力の低下で日常生活機能が衰えるもの。

歩行スピードや握力などが判断材料となります。

原因としてはホルモン量の低下による運動に関わる神経ニューロンの消失があります。

神経系統が少なくなる事でたくさんの筋肉を動かせなくなるのです。

予防としては適切な栄養摂取。タンパク質量は歳を取っても若い頃と変わらず摂りましょう。

そして運動で筋肉に刺激を与える必要があります。

食事が刺激でタンパクは作られる

タンパク質を作る作用は食事を口から摂った時点から始まり、次第に下がっていき次は壊す作用に働きます。

物を食べなければ自分の筋肉を壊して行くので食事は一日3回取る必要があります。

年齢とともに次第に蛋白同化抵抗性と言い、少しの刺激ではタンパク質を作れなくなりもっとたくさんのアミノ酸(タンパク質の原料)が揃ってないと筋肉を作る作用に繋がっていかない状態になります。

どんどん少食になって行きますが、バランスよく時にはサプリメントなどに頼る事も大事かもしれません。

「小まめに立ち上がる」が最も良い運動

実は週に1回2回と言ったエクササイズなどは一週間述べにすると大した量にはなりません。

寝ている時の基礎代謝量と運動以外の身体活動量を多くする事が筋肉を作る大きな要因になります。

日本人は座っている時間帯が多いという研究結果が出ていますが、座っている時の筋肉活動量はほとんどありません。

一番大きく筋肉に刺激を与えるのは「立ち上がる時」。立ったままの時よりも大きく筋肉が活動します。

上手な筋肉の育て方

筋肉には3種類あり持続型の「赤筋」、瞬発力の「白筋」、その中間の「ピンク筋」。

先に衰えて行くのは「白筋」です。白筋を鍛えるには強度を上げて少しキツめの動きをしてやる必要が有ります。

同じ強度のウォーキング、ジョギングをしていると身体がその状態に慣れ、赤筋のみが使われ省エネモードになるため、ウォーキング、ジョギングなどをしている人でもサルコペニアになってしまう人もいます。

上手に筋肉を育てるには

  • 負荷をかける
  • 種類を増やす
  • 日常の活動量を増やす

事が必要です。

筋肉は使ったところしか筋肉になりません。全身くまなく、上下左右いろんな方向に動かす事が必要です。

 

昔の人はハタキをかける、竿に洗濯物を干すなど腕を上げる動作も多く有りました。

洗濯板で洗濯物を洗いう際には肩甲骨がよく動き、和式便器に座ってしっかり腰を落としてスクワット、廊下や畳を雑巾掛けするのに全身を使ってましたね。

今の80代90代がお元気なのはベースが出来ているのかもしれないと思いました。