更年期世代(45〜55歳)やそれ以降の女性はどのような運動をしたら良いのでしょうか。
運動でいくつかの症状が軽減する
更年期症状は自律神経がバランスを失う事から生じ(自律神経失調症状)、不調の内容も様々、強度も個人差があります。
肩こりや冷え、だるさなどはこの自律神経失調症状の血行障害から起こると考えられています。
運動をすることで更年期障害の改善や軽減、緩和・予防が期待できます。
また、この時期から運動を習慣化すると老年期に起こるであろう健康の課題の予防、QOL(生活の質)の向上に繋がります。
いきなりジムでエクササイズは危険
運動=スポーツジム、と考える方が多くいらっしゃいます。
運動始めなきゃ!と意気込みジムに通ってはみたものの、とても疲れるという方が多いのも事実。
何故ならジムのエクササイズやマシーンに耐えられるだけの筋力や脊柱の湾曲を持っていないからです。
40代から女性の筋力は急激に低下し、いつの間にか思いもよらない程衰えています。
有効限界(これ以下では運動の効果が認められない限界)と安全限界(これ以上では危険である限界)との領域が狭く、運動負荷が強ければ更年期障害が悪化し逆効果となりかねません。
強度は低く、回数は多く
更年期世代は関節液も枯渇し、同じ体勢を取っているのが辛くもなります。一度取った体勢が長く続くと、変化させる時に動かしづらくなる場合もあります。
様々なカテゴリーが入った、強度が低い動き(汗をかかない程度、やや楽)なものがお勧めです。
以前のコラムでも書きましたが(低体力者に勧める日々の運動療法)何度も繰り返せる動きを回数多く行うことが良い様です。
他の人と競うことなく自分のペースで行うことも大事です。
更年期世代の運動目標は
更年期世代の運動は身体を鍛えるということを目的とせず、健康な生活を送れる身体を維持する事を目標として考えた方が良さそうです。
特別なものでなくとも、ラジオ体操などでも十分です。水分の補給も忘れずに。
強化やパワーアップを目指すよりは、維持や緩やかな下降線をイメージし疲れない身体作りを目指しましょう。