そういやぁ、最近吸水ライナーのCMをあまり見ない気がします。
尿もれの方が少なくなったのかな?
尿もれの経験が有りますか?
女性は男性に比べ尿道が短く、まっすぐ下に向かっている事、また子宮や膣で膀胱が圧迫されやすく、尿道を支える筋力も弱いため骨盤底筋群が緩みやすく「尿がモレやすい」傾向にあります。
骨盤底筋群とは尿道、膣、肛門にまたがる骨盤の底にハンモック状に付いている筋肉の事です。
加齢の他、分娩で過度の負担がかかる、妊娠中に子宮が膀胱を圧迫するなども頻尿や尿もれの原因になります。
また、月経・更年期・閉経など、女性ホルモンの変化で尿道が固くなることも、尿がモレやすい原因となります。
骨盤底筋群は随意筋と言い意識的に動かすことができる筋肉。
トレーニングで自分の意思で動かす事ができるようになるんです。
咳やくしゃみで尿もれの人が8割
尿もれにはいくつかのタイプが有ります。
「腹圧性尿失禁」と言って咳やくしゃみなどお腹に力が入った時に漏れるという人が約5割。
「切迫性尿失禁」はトイレに行きたいと思っても間に合わない、過活動膀胱と言って膀胱が過敏になっている人が2割。
残りの3割はこの二つのタイプの混合型と言われています。
腹圧性尿失禁の原因は骨盤底筋群のゆるみが考えられるため、トレーニングによって尿もれを改善する事ができます。
尿もれだけじゃない!
骨盤底筋群がゆるむと尿もれだけではなく、女性は大変な病気になる可能性もあります。
それは「骨盤臓器脱」
骨盤の中にある子宮、膀胱、直腸が下がってきて膣の中に落ち込み、外に飛び出す病気です。
重症になると「股の間にピンポン玉のようなものが触れた」「歩く時に何かはさまった感じがある」など下がったままになり下着に擦れて痛いなどの症状を訴える患者さんもいるようです。
お腹が下がったような気がして気持ち悪い、残便感がありスッキリしないなどがある場合は骨盤臓器脱の可能性があるかもしれません。
このような状態は朝よりも夕方に多く見られるようです。
重症の場合は手術などの方法もありますが、軽いうちだと骨盤底筋群トレーニングも効果があります。
また腹圧をかける事で臓器が下がるので、排便の際のいきみを軽減する便秘の改善や肥満を改善するためにダイエットなど生活習慣の見直しも効果があります。
骨盤底筋群トレーニング
なかなか説明しずらいトレーニング。次のようなイメージをして行なってください。
- 内腿と足の付け根をギュッと引き寄せながら肛門や骨盤の底を締めてみる
- オシッコを我慢するような感じ
- おならを我慢するように肛門に力を入れてみる
- 膣を中に入れ込む感じ
ゆっくり出来るようになったらスピードに変化を持たせるのもトレーニングとなります。
意識しやすい姿勢は人によって違います。
椅子に座って、あぐらをかいて、仰向けに寝て、横を向いて寝て…ご自身のわかりやすい体勢で行って構いません。
骨盤底筋群は女性にとって生活の質(QOL)の向上のために重要な部分です。
最近、尿もれが心配…という方は骨盤底筋群に着目してみてください。