乳がん検診ははマンモグラフィーや超音波検査だけではなく、自分で行う自己検診・セルフチェックもとても重要です。
「自己検診は自分の身体の健康のために乳房と会話する事だ」は乳房健康研究会の福田譲先生のお言葉です。
ブレストケアは20歳から
乳がん患者さんの50%以上は自分で変化に気付き受診しています。
20歳以上の女性は月に一回セルフチェックを行うのが良いでしょう。
時期は月経がある人は月経開始5日目〜1週間が乳房の張りが引いて柔らかく、しこりなどがわかりやすいです。
閉経後の女性は毎月、日を決めて行うと良いでしょう。
セルフチェック STEP1〜目で見る
まずは「目で見て」チェックし、普段の自分の乳房の状態がどんなであるかを把握しておく事が大事です。
北斗晶さんも見た感じがいつもと違う、という違和感が発見に繋がりました。
鏡の前の検査は
- 腕を高く上げて頭の後ろで組んで
- 腕を腰に当てて
の二回。チェック項目としては
- 乳房の大きさや位置の左右差
- 乳房のひきつれ、くぼみ
- 皮膚の変色や湿疹
- 乳頭のただれ
- 乳首のくぼみ
などです。
セルフチェック STEP2〜手で触る
手で触るチェックは鎖骨、肋骨の端、胸骨の真ん中、脇の下など乳房全体を行います。
乳房全体のチェックは左乳房は右手、右乳房は左手で、チェックする方の腕は上げましょう。
乳がんは乳房の外側の上部に出来やすい事がわかっています。
手で触る際のコツは
- タッチに適度な強弱をつけ、皮膚と下の脂肪を軽くずらすようにする
- 3本ないしは4本の指は揃えて、小さく「の」の字を書くように回してやる
- 肋骨にぶつけるように、しかし力を入れすぎない
そして最後に乳首を搾るようにして分泌物が出ないかチェックします。
しこりはどんな感じ?
乳がんのしこりを表現するのに「梅干しの種が入ってる」「コンニャクの下の小豆」などいろんな表現があります。
実際わかりやすかったのは「自分の握り拳の出っ張った部分にタオルを畳んで当て、その上から触った感じ」です。
乳がんのしこりは周りの組織にくっつきやすくなかなか動かないと言われています。判断のポイントは動かないしこりと言えますね。
ただ、しこりが出来るのは乳がんばかりではありません。
乳腺炎や乳腺症、乳腺線維症などでも乳房にしこりができますから、私達には区別が出来ないことの方が多いので、しこりが現れて終日たっても消えない場合は不安を抱えたままにせず乳腺外科を受診するのが一番です。
20歳を過ぎたら乳房との会話を通し、全身の健康を管理する事が大事ですね。