薬局窓口で「すごく辛いのに、女性ホルモン値は正常だと言われ更年期ではないと言われました」というお話を度々お伺いします。今回は今までの勉強会やドクターのお話からまとめてみました。
女性ホルモン値の測定は数回に渡って
まだ閉経していない方は日々、エストロゲン値の変動があります。
月経中・直後ではエストロゲン値は最低を示していますし、排卵の頃では最高値を示します。
自分がとても辛い時に測定するともしかするととても低い値になっているかもしれません。
血液検査は一回ではなく、数回に渡って測定すると真の女性ホルモン値が見えてくる可能性があります。
エストロゲン値だけではなくFSHも測定
少し専門的になりますが更年期治療の判定にはエストロゲン値だけではなくFSH(卵胞刺激ホルモン)値も重要です。
この値も1〜22位を日々変動するためこれくらいの幅は心配いりません。
年齢とともに若干高くなる傾向にはあります。それは卵巣を刺激して卵胞を育てる役割があるため、加齢とともに卵巣機能が落ちると大量のFSHを分泌しなければならないからです。
ストレスや不規則な生活でFSH値は大きく変動します。思い当たる方はゆったりと構えしばらくしてからもう一度測定してみるのが良いでしょう。
極端に高い場合は何かしらの疾患もしくは更年期症状の可能性が考えられます。やはりこちらも数回測ってみて治療を始めるかどうかの基準にするのが良いと思います。
正常値が自分にとっての適正値ではない⁈
不規則な生活を改善、ストレスをなるべくかけないようにしてもどうしても調子が悪い。年齢も更年期世代という方はやはり更年期症状かもしれません。
ひょっとするとあなたは他の人よりエストロゲン値が少し高めで調子が良いのかもしれません。
調子が悪い時も毎日ではないですよね。うまいタイミングで血液検査ができるとは限りません。
そんな時こそエクオールを足してやることで、元気が出る場合があります。
その力はエストロゲンの1/1,000〜1/100です。
すこ〜し足してあげることで動きやすくなるかもしれません。
他の病気も疑ってみる
更年期世代の女性でもう一つ考えなければならないのは甲状腺の病気と腎臓病です。
私がお話を伺った方でもこの二つを併せ持っている方が何人かいらっしゃいました。
エクオールを服用したり、ホルモン補充療法を行っても自分の抱える症状が改善しない場合は他の病気を疑い「血液内科」を受診することをお勧めします。
血液内科では、通常の血液検査で見つけられない病気を見つけられます。
40歳を過ぎるといろいろな症状が出てくることがあります。
考えられることを一つ一つ除去し、真の病気を探り当てきちんとした治療を受けることで快適に過ごしていただきたいです。