本日開催「大塚ヘルシーエイジングサポーター養成プログラム」から学んだ事を。
HRTは怖いものではない
前回のコラムでもお伝えしましたがホルモン補充療法(HRT)は決して怖いものではありません。
よく耳にする「低用量ピル」よりもずっとずっと少ない量しか入っていないのです。
閉経後ほとんど0に近いエストロゲン(女性ホルモン)量を、閉経前の月経(生理)の時の量位に保ってあげるのがHRTです。
閉経後の女性は男性よりも少ないエストロゲン量です。
その為にさまざまな症状が日々変化して現れる事もあるのです。
HRTはどんな効果があるのか
HRTは次のような効果が認められています。
- のぼせ・ほてり・発汗などの症状の改善
- 性器の萎縮や膣炎、性交渉の改善
- 骨が溶け出すのを抑え、骨量を維持し、骨粗鬆症を防ぐ
他にも効果があると報告されてるものに
- 意欲や集中力の低下を回復させ、気持ちの落ち込みを和らげる
- 悪玉コレステロールを減らし善玉コレステロールを増やす
- 血管のしなやかさを保ち、動脈硬化を防ぐ
- 皮膚のコラーゲンを増やし、肌の潤いを保つ
閉経前後の早い時期に現れるのぼせ・ほてり、どっと汗が出る、顔のほてり、不眠・うつ・物忘れ…
閉経後しばらして出てくる骨量減少や動脈硬化はその後の骨折、狭心症・心筋梗塞に繋がります。
今回新たに出たガイドラインでもこれらに効果があるとされ、またハリ・シワ・たるみ、乾燥感などの皮膚症状にも効果があるとされています。
自分で選び、自分で決める
不快な症状を我慢し何もしないでいると、閉経後10年以上たって様々な弊害が考えられる現代女性。
平均寿命が伸びた分、健康寿命も伸ばしてやらないと大変な事になってしまいます。
更年期症状・更年期障害の治療に関してはその時期だけではないその後を見つめる治療となっていくのかもしれません。
何をどう選び、どのようにしていくかは自分で決められる部分も多くあります。
HRTは医薬品ですから注意しなければならない事もありますが、正しい知識を持った医師や薬剤師と連携し、患者さん自身も自分の状況を理解・把握する事で安全に薬を使用でき、快適な生活が送れるようになるのではないでしょうか。
いろいろ試してもスッキリと改善しない方は、HRTという選択肢も考えてみてはいかがでしょうか。