ホルモンが関係する胸の痛み〜微小血管狭心症

ホルモンバランス転換期では胸痛、息苦しさなど胸部の症状を訴える方もいます。 

自律神経失調症状のひとつ

比較的新しい病気の一つに「微小血管狭心症」があります。
ホルモンバランス転換期の女性の10人に1人はこの症状の可能性があるといわれています。
日本では2010年にガイドラインに初めて記載された為あまり知れ渡っていません。
エストロゲンには血管を広げる働きがありますが、ホルモンバランス転換期になるとエストロゲンが減少するため、血管が収縮しやすい状態になります。
このためストレスが加わったときなどに心筋の細い血管が収縮して、胸痛を起こすようです。

見逃されやすい場合がある

胸が痛いと受診して狭心症の治療で一般的に使われるニトロ製剤が処方されても、効果が低いので「狭心症でない」と考えられがちです。
ニトロ製剤はある程度以上の太さのある血管には作用しますが、微小血管狭心症に関係の深い細い血管には作用しにくいためです。

また、本人は胸だけではなく背中や肩、顎などに痛みを感じる事もあるため主訴が「胸の痛み」ではなく、医師も気がつきにくい場合があるようです。

これは「関連痛」と言い、脊髄を通って脳に達する心臓の痛みの信号を、同じく脊髄を通る違う部位の痛みと感じてしまう事が原因です。

治療には

 

この病気には細い血管を広げる「カルシウム拮抗薬」が効果があるようです。
試してみて胸痛が良くなれば微小血管狭心症だという診断になります。
微小血管狭心症はとくに日本人に多いことがわかってきました。
心身の過労や不眠、寒冷などが誘因になりやすいのでこの季節、気をつける必要があります。
逆流性食道炎や更年期のうつ症状として胸痛が起こることもあるため、これらの病気の除外も必要です。