講演会や勉強会での内容をリポートするシリーズ。
今回は先日行われた「第15回 更年期と加齢のヘルスケア学会学術集会」の講演内容。
一回目は学会理事長の小山嵩夫クリニック院長 小山嵩夫先生のお話。
予防医療と健康増進の違い
病気になると健康保険制度に従って治療を行う。これが治療医学。
最近では予防医療という言葉をよく聞きますが、これはわかりやすく考えると病気の早期発見、早期治療を意味していることが多い様です。気をつけている人はこの予防医療に取り組んでいるんですね。
では健康増進とは何か。
更年期を例にとると40歳代から50歳代にかけての女性が生涯元気に自立してすごすためには現在できることを実行し、経過を見ていくこと。
これは現在の健康保険制度の範疇を超える新たな領域。
健康増進の必要性に関してはみなさんよくわかってはいるものの、取り組み方は今のところ自己流と言えるのではないでしょうか。
健康増進は病気の治療ではない
健康増進とは自身の現状を知り、対応し、足りない部分を補完するもの、と小山先生。
元気なうちから取り組むことでコストが少なく効果が高いと言えます。
女性の体組成は閉経前後から毎年
- 蛋白質量は0.1kg前後
- 骨格筋量は0.2kg前後
- 細胞内水分量は0.2ℓ前後
減少すると言われています。
すなわち身体が縮み小じわが増える…
この様な現状を踏まえ、対応として、運動・食事・生活リズム・ストレス管理などを考える。
不足部分を補うものとしては漢方やサプリメント、東洋医学的な手法などがあるのではないだろうか。
他にも現状を知る指標としては加齢マーカー(IGF−1、DHEAS)酸化ストレス(FRA4)終末糖化物質(AGEs)の測定などが考えられます。
40歳からの女性を内面から若々しく元気に
「健康増進」は言い換えると「いつまでも元気に若々しく」というだれもが持つ共通の願い。
40歳からの女性を内面から若々しく元気にするために
- 運動、食事などの生活管理
- ストレス管理
- 女性のヘルスケア〜女性ホルモン、漢方、サプリメント、外側から化粧、レーザー、美容外科など
などを考えていくのが「更年期と加齢のヘルスケア学会」の役割である。
以上、更年期と加齢のヘルスケア学会小山先生の理事長講演の内容でした。