10/27に開催された「日本更年期と加齢のヘルスケア学会 学術集会」からお伝えします。
産経新聞社サンケイスポーツ編集局編集委員 峯村昌子氏の講演を元にまとめました。
「正しい」と「正確な」は違う
まず「正しい」という言葉には「こうあるべき」「こうするべき」という意味が伴い、「正しいか」どうかには判断する「主体者」が存在し客観性が乏しい場合が多々有ります。
一つの情報を頑なに信じ、それがその人の「正しい情報」となりそれ以外の情報は「正しくない」となってしまう。
近年、社会心理学・行動心理学・行動経済学の分野での個人の情報選択の研究では、人間が情報を取得しようとする時自分の聞きたい話だけを聞こうとしたり、自分の属するグループの意見に左右されるなど、様々な認知における謝りが働くことが指摘されています。
自分の姉が言ったから、近所の人が言っていたから、テレビで言ってたから…というのがそれに当たります。
「正確な」は内容が確かである、きちんとした根拠がある事と言えるでしょう。
健康や医療情報での「正確な」は実験結果を元に科学的根拠に基づき情報の正確性が高いものが多く有ります。(経験者談話などは科学的根拠は低いものも有りますが)
更年期以降のオプティマルヘルス
人生100年時代において、更年期はちょうど折り返し地点。
この時期をいかに乗り切るか、いかに充実して過ごすかがをの人のその後の人生の豊かさに繋がると峯村氏は言います。
「健康」とは単に肉体的な健全性を言うものではなく世界保健機関(WHO)では「病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが 満たされた状態にあること」と定義されています。
更年期以降の女性は自分の置かれた社会や生活環境を「正確に」知り、自分自身の「健康」を良好に保つための「正確な」医療情報を得ていく必要が有ります。
自分の得た情報が「正確」であるか、判断が客観的になされているかを常に見極め実践し、その年代の自分自身に最高の健康を得ることがオプティマルヘルスです。
正確な情報を得るためにも
オプティマルヘルスでは医療機関の受診だけではなく、食生活、サプリメントの選択、日常的な運動、ストレス対策などが重要となります。
自分にとって本当に有効な医療情報はどれか、自分勝手な判断に陥る事なく「客観的な判断」ができる根拠を持っている情報を取得してください。そのためにも
- 自分の事は自分がよく知っているわけではない
- 思い込みは正確な情報ではない
- 宣伝文句を鵜呑みにしてはいけない
- 専門家(医師・薬剤師)の意見を聞く
を常に念頭に置いてください。