「風が当たっただけでも痛い」激痛を伴う「痛風」、患者の95%が男性で30〜50代に多い疾患です。
あなたのパートナーは大丈夫?
昔ぜいたく病、今は…
ある日突然足の親指の付け根に激痛!関節部位が腫れて赤くなる…
痛風は体内に尿酸という物質が貯まり結晶となって沈着。特に関節部位に沈着し激しい痛みを起こす事を「痛風発作」と言います。
尿酸は体内に入って来た「プリン体」を肝臓で分解したもので通常は腎臓から尿とともに排泄されるものです。
痛風の原因は、食事や飲酒などの生活習慣による影響が2~3割、尿中尿酸排泄低下や尿酸産生過剰などの体質的な影響が7~8割を占めています。
最初の発作の90%は足の関節、それも親指の付け根に発症する人が多いようです。
日本では1960年代頃から痛風に掛かる人が急増し、当時は美食や大酒が関係していたことから「ぜいたく病」と呼ばれていましたが、今は食生活も変化し一般的な病気となっています。
ストレスが掛かると急激にエネルギーが消費され尿酸が生み出されるため、忙しく働きストレスの多い男性は要注意です。
同様に激しい運動(無酸素運動)もエネルギー消費が高いので尿酸を生み出しやすいと言われています。
高尿酸血症
血液中の尿酸値の平均は年齢や性別によって多少変動がありますが、おおよそ4.0~6.0mg/dlで正常。男女ともに7.0mg/dl以上になると「高尿酸血症」と呼ばれます。
高尿酸血症だからといってすぐに痛風の発作が出るわけでは有りませんが、体内に尿酸が多くあると処理しきれない尿酸が腎臓に詰まってしまうため腎障害を起こしたり、高血圧や糖尿病、高脂血症などの合併症を起こしていることも有ります。
血液検査で尿酸値が高めと言われたら放置せず専門医の受診がお勧めです。
プリン体ゼロのアルコールなら安心か?
痛風の原因・尿酸の元「プリン体」を多く含む食品はレバー、干物、魚卵、アルコール…などと言われていますが、プリン体は食品中の旨味成分の一つで、運動や臓器を動かすのに必要なエネルギー源となるもの、どんな食品にも含まれています。
そのため尿酸値を上げない食事の基本は「食べ過ぎない」「飲み過ぎない」
最近は「プリン体オフ」や「プリン体ゼロ」のビールも販売されているのでよく耳にするようになりましたね。
また焼酎やウイスキーはプリン体を含まない、とも言われます。
これならたくさん飲んでも安心!とは行きません。
アルコールは、それ自体の分解の際に尿酸を産生し、尿中尿酸排泄を阻害する働きもあるため、血清尿酸値が上昇することが多くなります。プリン体を含まない焼酎やウイスキーなどでも血清尿酸値が上昇するので注意です。
つまりやはり尿酸値の高い人はアルコール摂取を控える必要が有りそうです。
食事や調理法
- お勧めの調理法は「茹でる」
プリン体は水に溶けやすいので「茹でる」「にる」などの調理法を選ぶと効果的です。
従ってシメの雑炊はキケン!魚、鶏ガラなどからとったスープはプリン体の塊です。
- アルカリ性食品を積極的に
尿が賛成に傾くと尿酸が排出されにくくなります。ひじき・わかめなどの海藻、干し椎茸、ほうれん草、さつまいも、人参などナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムを含む食品を積極的に摂りましょう。
- 乳製品を摂る〜乳製品はプリン体が少なく尿をアルカリ性にする。
- 水分を十分に摂る〜尿酸の尿からの排泄を促す。
尿酸値が高めのパートナーさんをお持ちの方は参考になさってください。