1/26別海町で行われた「女性のヘルスアップセミナー」でお話しして来ました。
ご一緒した女性医療クリニック LUNA 横浜元町 婦人科 永井美江先生のお話を。
ホルモン値を測ろう
調子が悪いなと思ったらホルモン値を測ってみましょう。
内科でも女性ホルモン値を測ってくれるところも有ります。
必要なのはE2(エストロゲン)とFSH(卵胞刺激ホルモン)LH(黄体形成ホルモン)。
FSHが40以上だと更年期かもしれない目安となります。
ただ、これらが正常値内なのに調子が悪い人もいます。
その様な人は抗サイログロブリン抗体や抗甲状腺ペルオキシダーゼ抗体を測定すると高い値が出る場合が有ります。
これらは「橋本病」の場合高くなるもので、更年期と同様の症状がみられる場合があります。
橋本病は慢性甲状腺腫とも言い、甲状腺の病気です。
北海道の女性は…
北海道は甲状腺疾患が多くみられます。
理由としては昆布が豊富に取れるため昆布だしを多く使うからと思われます。
またすし酢の中には昆布だしが入っているものがあり、これで酢の物などを作ると知らず知らず昆布を摂っていることになりますので注意が必要です。
甲状腺を気をつけなければいけない人はかつお節や鮭節を利用すると良いかもしれません。
不調はSMIでチェック
ネットなどでも気軽に手に入れられるSMI(更年期指数)チェック表を利用し、自分の体調を調べるとその時々の体調の変化がわかります。
ずっと調子が悪い様なら婦人科に掛かって治療をするもの良いでしょう。
ホルモン補充療法(HRT)や漢方薬、代替医療としてのサプリメントなどが有ります。
自分の症状に有ったものを探していくと良いでしょう。
閉経後5年間HRTを行うと骨密度がしっかりするという報告もあります。
女性は閉経後10年くらい経つと急激に骨密度が減少し骨粗鬆症になります。
骨粗鬆症になあると転倒によって簡単に骨折してしまうリスクが高まり、大腿骨骨折での介護、寝たきり、認知症などが考えられます。
今やHRTは健康維持にも使用できるので、骨密度を維持するために開始しても良いかもしれません。
代替医療
「今日の治療指針」にも更年期障害の治療に「サプリメント」と記載され、エクオールは治療の一つとも考えられる時代となりました。
ただし健康効果が見られるのは10mgです。
50歳で閉経、閉経後へバーデン結節と診断された59歳女性の手の関節の痛みにも効果がみられました。
心血管疾患や脂質異常症などにも効果があり、HRTに二の足を踏む患者さんには使用しています。