1/20市民健康講座に行ってきました。
日本浮腫緩和協会理事長 大塚俊介先生のご講演を聞いてきました。
むくみとは
人は体重の約60%が水分です。そのうち2/3は細胞の中、残りの1/3のうち25%は血液中75%を「間質液」と言うところに持っています。
細胞はこの間質液を通して毛細血管から酸素や栄養を受け取っています。
細胞と間質液の間で水分のやりとりが上手くできなくなり、間質液に水分が多くなる事を「むくみ」と言います。
何故むくむのか
犬はむくまないんです。それは心臓の上に70%の血液があるから。人は逆に70%が心臓の下にあるためむくむんです。
むくみの理由は三つ。
- 重力。重力が有る限りむくみは起こります。
- 運動不足。むくんでいる人は足の筋肉を使っていません。健康なうちから足を動かす習慣をつけると良いです。
- 加齢。柔らかい組織に水分は溜まります。加齢とともに弾性筋肉が切れて柔らかい組織になっていきます。
むくみには種類がある
むくみにはアルブミンというタンパク質が関係しています。
アルブミンは血管への水分の取り込みや排出に関係しているため肝臓や腎臓の機能低下、低栄養で血管内が「低アルブミン血漿」になると間質液の水分を血管に取り込めなくなりむくんでしまいます。
心臓や甲状腺の病気でむくみが起こる場合もあります。
このような場合はセルフケアよりも治療が必要となってきますから、むくみの種類を見極める必要があります。
全身にむくみがある場合は上記の何らかの病気の可能性を考えたほうが良いでしょう。
腹式呼吸がむくみを緩和
「むくみ」は間質液にアルブミンが多くある状態。血管外のアルブミンはリンパ管でしか回収できません。
このため腫れやむくみをなるべく早く引かせるにはリンパ管にアプローチするのが有効です。
大きなリンパ節は三つ。鼠蹊部(足の付け根、コマネチライン)腋窩(わきのした)頸部。それぞれに流すと良いでしょう。
特に女性の悩みは足のむくみ。
むくみのセルフケアはむくみの理由からもわかるように重力に打ち勝つように筋ポンプを動かしてやる事。
椅子に座ったままでむくんだら足首を動かしてやるだけでも筋ポンプが働きます。
そしてもう一つ重要なのは「腹式呼吸」
横隔膜の近くにある「乳び槽(にゅうびそう)」は多くのリンパ管が集まる場所。ここに停滞しているリンパ液を流す事でむくみも改善。腹式呼吸の吐く時がリンパが動く時です。
仰向けに寝て、鼻から4つ口から8つのタイミングで1分間に4〜5回、食後2〜3時間後30分かけて行うのがベストです。
横になるのが難しければ椅子に座ってもOKです。